本題に入る前にHIVとエイズを混同してしまっている人が多いので整理しましょう。
HIVに感染したからと言ってすぐにエイズだというのは大きな間違いです。
まずHIVウィルスが体内に入ると人間の抵抗力を司るT細胞に入り込んで増殖を開始します。
ある程度増殖が進むとHIVウィルスはT細胞を破壊します。
さらに増殖したHIVウィルスは他のT細胞に侵入し、またT細胞を破壊します。
この悪循環によってT細胞が減少し、体内の免疫力はどんどん低下していきます。
その結果、細菌・ウイルス・カビなどの攻撃から体を守っていたT細胞が体を守りきれなくなり、カポジ肉腫や悪性リンパ腫など悪性腫瘍に侵されます。
この状態がAIDSです。
ちょっとよくわからない・・・という方はHIVは自覚症状が無い段階(潜伏期間)、エイズは何かしらの病気が発病した段階と覚えておいてください。
HIV感染からエイズ発症までの期間は人によって全然違いますが、発症までの経緯は5段階に分けられています。
[1]急性期
HIVに感染して数日~数週間の間に風邪のような症状になる人がいます。
ネットで危険行為から3日後に喉が腫れましたがエイズですか?1週間微熱が続いているのですがHIVに感染したのでしょうか?という質問や書き込みが多いのはこのためです。
ですが、ほとんどの人は症状がでません。
[2]無症候期
何も症状が出ない期間です。
人によって個人差が大きく、数ヶ月から十数年の間続きます。
[3]PGL期
全身のリンパが腫れて、風邪のような症状になります。
また、疲れが抜けず、毎日のように倦怠感に悩まされ、体重の減少が始まります。
PGLとは「Persistent generalized lymphadenopathy」の略で、日本語では「持続性全身性リンパ節腫脹」といわれています。
[4]ARC期
急激な体重減少(2ケ月で10%以上の減少)、激しい頭痛、異常な発疹、舌に白い斑点などの症状がでます。
また、神経にも症状がでてくるため精神異常を起したりします。
ARCとは英語の「AIDS related complex」の頭文字をとっていて、日本では「エイズ関連症候群」と呼ばれています。
[5]エイズ期
全身に褐色の斑点が出現し、内臓にまで広がります。
免疫力がほとんどなくなっているため、カリニ肺炎やカポジ肉腫など様々な病気に感染して亡くなることがあります。
下の画像はカポジ肉腫です。
→次のページへ
→前のページへ
→他の記事も読む(トップページへ)